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令和7年度第4四半期(2026年1月~3月)地域経済動向について

2026年5月11日

福岡県商工会連合会が公表した「小規模企業景気動向調査」の結果を基に、令和7年度第4四半期(2026年1月〜3月)の地域経済動向を報告致します。


1. 概況:コスト増と外部リスクによる業況の足踏み

令和7年度第4四半期(2026年1月〜3月)の小規模企業の景況は、全体として厳しい局面が続きました 。 

  • 1月期: 年始からの需要鈍化に加え、一部地域での大雪の影響が重なり、建設業を除く全業種で景況が悪化しました 。 

  • 2月期: 売上額DIはわずかに改善したものの、中東情勢の緊迫化による原油高などの外部環境リスクへの警戒が強まり、先行きの不透明感が増しました 。 

  • 3月期: エネルギー・原材料コストの増加が全産業に広がり、価格転嫁が追いつかないことから、採算および業況DIが大幅に低下しました 。 


2. 業種別動向と課題

■ 製造業:コスト高が収益を圧迫

原材料費や物流費、さらには最低賃金引上げによる労務費の増加が継続しています 。特に食料品や機械・金属関連では、コスト増を価格に転嫁しきれず、採算が取れない状況が続いています 。 

■ 建設業:需要は堅調も、人手不足とコスト増が重荷

年度末の公共工事や住宅改修需要により売上は一定の堅調さを見せていますが、資材・燃料費の高騰が収益を押し下げています 。また、人手不足による受注機会の損失や、工期延長が資金繰りに影響を与える懸念も指摘されています 。 

■ 小売業:消費者の節約志向と価格転嫁の難しさ

消費者の節約志向や買い控えが続いており、売上確保が難しい状況です 。仕入価格の上昇分を販売価格に反映させることが難しく、多くの事業者が採算の悪化に苦慮しています 。 

■ サービス業:需要回復とコスト増の板挟み

旅館業ではインバウンド需要などの回復が見られますが、理・美容業やクリーニング業では、光熱費や資材費の高止まりが直撃しています 。顧客への配慮から価格改定を躊躇する声も多く、収益確保が大きな課題となっています 。 


3. 今後の展望と留意点

中東情勢の悪化に伴う石油関連製品の価格高騰や、供給網の混乱が懸念されます 。 小規模事業者においては、以下の点に注力することが求められます。 

  • 適切な価格転嫁: コスト構造を再点検し、付加価値の提案を通じた価格改定の検討。

  • コスト見直し: エネルギー効率の改善やDXツール(コミュニケーションアプリ等)の活用による業務効率化。

  • 資金繰り管理: 工期の長期化やコスト増に備えた、早めの資金計画の確認。


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